クリーニングとホワイトニングの違い
PMTC
PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科医師、歯科衛生士が専門的な器械とフッ素入り研磨ジェルを使って行う歯面清掃(クリーニング)のことを言います。
歯の表面から歯と歯肉の境の溝の中(1~3mmまで)のプラーク(細菌の塊)をすべて取り除くことができます。
PMTCをすることによりツルツルに磨かれた歯面はプラークがつきにくくなります。 つまり、PMTCとはお口の健康維持のための環境作りを目的とした処置なのです。
特に、タバコのヤニや茶渋など着色が気になる方や歯槽膿漏、口臭の気になる方にお勧めです。
【PMTCの効果】
・歯肉炎、歯槽膿漏、口臭の予防
・知覚過敏、虫歯の進行抑制
クリーニング
虫歯や歯周病等の原因となる、歯の表面についている歯石や歯垢を取り除く作業のことを「クリーニング」といいます。
クリーニングは、超音波スケーラーという振動で汚れを落とす機械や、ハンドスケーラーという手用器具を使って、経験を積んだ歯科医師、または歯科衛生士によって行われます。
後者では、部位や患者様のお痛みの程度によっては麻酔を必要とする場合もあります。
また、部分的で簡単なクリーニングであれば1日で終わることが出来ますが、通常は数回に分けて行う場合が多いです。
歯の表面がひどく汚れている場合には、この作業をするだけで十分に歯が白くなりますが、あくまでも歯の表面についている汚れのみを取り除く処置なので、もともとの歯の色が変色していたりする場合には、クリーニングだけで白くなることはありません。
白い歯がもてはやされるようになった昨今、患者様からの歯を白くしたいという問い合わせが数多く寄せられます。そのなかでいつも混同されるのがこの二つの用語、「クリーニング」と「ホワイトニング」です。
簡単にいってしまえば、クリーニングというのはいわゆる歯のお掃除のことで、原則的に保険の治療の範囲内で出来ます。一方、ホワイトニングというのはいわゆる歯の漂白のことで、自費の治療になります。
ホワイトニング
歯そのものの色を白くする作業を「ホワイトニング」といいます。
また、同じ意味で「漂白」とも「ブリーチング」とも呼ばれています。
ホワイトニングには、ご自宅でやるものと歯科医院で行うものがあります。どちらの場合も保険の適用にはなっていませんので、自費の治療になります。
歯のホワイトニングは、消毒薬と同じ成分である過酸化水素を使って、歯に染み込んだ有機性の着色成分を分解・漂白するというのが基本的なメカニズムです。
ホワイトニング直後は、一時的に冷たいものや温かいものがしみやすかったり、着色しやすくなりますが、時間がたつにつれて落ち着いてきます。
もちろんホワイトニングによって歯が痛むということもありません。
<ホームホワイトニング(ホームブリーチ)>
ホームホワイトニングとは、低刺激の過酸化尿素という薬をマウスピース状のトレーに入れて、定められた時間だけ歯に装着することでホワイトニングを行う方法です。
最初に歯科医院で自分の歯にあったトレーを作ってもらい、あとは自宅に持ち帰って、自分でトレーに薬をいれてはめるというケアを繰り返します。
過酸化尿素は、口の中で唾液と体温によって3.6%程度の過酸化水素と尿素に分解されて、ホワイトニング効果を発揮する薬剤です。
連続して2週間ほどご使用いただきます。効果には個人差がありますが、よほど重度の着色・変色でない限り、色調を調べる専用ガイドで少なくとも1~2段階は白くなります。
<オフィスホワイトニング(オフィスブリーチ)>
オフィスホワイトニングとは、歯科医院にご来院いただき、変色している歯に一本ずつ薬品を塗布し、漂白を行うというものです。
歯が生きているか死んでいるか(神経があるかないか)で、方法が異なります。
・神経がある歯(生活歯)の場合
過酸化水素を30~35%含む薬剤を白くしたい歯の表面に塗り、レーザーや光を当てることで薬を活性化し、漂白効果を高める方法です。
・神経がない歯(失活歯)
神経を取った歯は、黒っぽく変色することがあります。それを白く戻す方法が「ウォーキングブリーチ」です。
30~35%過酸化水素水とホウ酸を混ぜ合わせた薬剤を、神経ととる治療が終わった歯の裏側から穴をあけそこにいれ、ふたをします。
個人差はありますが、通常3,4回程度で白くなります。