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ポリリン酸ホワイトニングが白くならない・効果なしと言われる理由

「ポリリン酸ホワイトニングに興味を持っているが、ポリリン酸ホワイトニングでは歯が白くならないという話を聞き、利用していいのか不安になっている。」 そんなお悩みを抱えていらっしゃる方も、いるのではないでしょうか。
ポリリン酸ホワイトニングは通常のホワイトニングとは違う薬剤を使うため、強みと弱みが異なります。 今回、ポリリン酸ホワイトニングの5つのメリットと2つのデメリット、よくある2つの質問、なぜ白くならないと言われるのかについて解説します。

掲載日:2024/9/26

ポリリン酸ホワイトニングが白くならない・効果なしと言われる理由

ポリリン酸ホワイトニングとは

ポリリン酸ホワイトニングとは、その名の通り「ポリリン酸ナトリウム」を用いて行われるホワイトニングです。 ポリリン酸ナトリウムをメインに歯を白くしたり、歯石などの付着を予防していきます。
ポリリン酸ナトリウムは変色を防止するための食品添加物としても使用されており、厚生労働省が安全性を認めている点も特徴です。 それに加えて、薬用歯磨き粉や洗口剤の成分となっているケースも少なくはなく、虫歯菌や歯周病菌に対する抗菌作用も備えています。
▶ポリリン酸ホワイトニングについて詳しくは『 ポリリン酸ホワイトニングのメリットとデメリットとは?特徴と治療の流れをご紹介』の記事をご覧ください。

ポリリン酸ホワイトニングが白くならないと言われる理由

ポリリン酸ホワイトニングが白くならないと言われる理由

ポリリン酸ホワイトニングが通常のホワイトニングと大きく異なる点として、使用されている成分の違いが挙げられます。 一般的なホワイトニングにおいて、過酸化水素が使用されますが、この方法では歯に与えるダメージの大きさがやや大きくなります。
しかし、ポリリン酸ナトリウムを加えたホワイトニング剤であれば、歯に与えるダメージをより小さく抑えることが可能です。 一方で、ポリリン酸ナトリウムを混ぜると一緒に加えている過酸化水素の濃度が低下するため、ホワイトニングの効果は小さくなります。
また、ポリリン酸ホワイトニングは歯の表面の着色を落とし、歯石などが付着するのを防止する効果を持ちますが、通常のホワイトニング(過酸化水素)のように歯そのものを漂白する効果が低いです。
使用する成分の変化による違いが、ポリリン酸ホワイトニングが白くならないと言われる大きな理由となっています。

ポリリン酸ホワイトニングのメリット

ポリリン酸ホワイトニングのメリット

ポリリン酸ホワイトニングを利用することによって、さまざまな効果を得られます。注目すべき5つのメリットを詳しく紹介します。

自然な白さを実現できる

ポリリン酸ホワイトニングは、通常のホワイトニングのように歯自体を白くするものではなく、歯の表面の着色汚れを取り除くものです。 そのため、歯に与えるダメージが少ないだけでなく、通常のホワイトニングでもたらされる白さとは異なる自然な白さを実現できます。

汚れが付きにくくなる

ポリリン酸は歯に汚れが付着しにくくなる効果を持つため、虫歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石の付着を予防できます。 元々ポリリン酸は歯磨き粉や洗口剤に使用されていたこともあって、ホワイトニングと併せて虫歯・歯周病といった病気への対策もできる点は大きなメリットと言えます。

知覚過敏や痛みが生じにくい

通常のホワイトニングで使用される過酸化水素はやや濃度が高いため、知覚過敏や痛みが生じる恐れがあります。 ポリリン酸ホワイトニングは過酸化水素の濃度が薄くなるだけでなく、ポリリン酸が歯に優しい成分である点もポイントです。 これによって、歯茎などの組織に対するダメージや刺激を抑え、知覚過敏や痛みが生じるリスクを低減できます。

処置後の食事に制限がない

通常のホワイトニングの際、歯の表面が漂白剤により影響を受け、処置後数時間は色の濃い食べ物や飲み物を避けるような食事制限が必要になることも多いです。 しかし、ポリリン酸ホワイトニングの場合は、歯の漂白ではなく着色物の除去が主目的となる点に加え、歯の表面がポリリン酸でコーティングされるため、食事制限がさほど必要ありません。

通常のホワイトニングに比べて費用が安い傾向にある

通常のホワイトニングはやや高額なものが多く、治療費の相場も30,000〜100,000円です。 その点、ポリリン酸ホワイトニングは安価で、治療費は15,000円程度と比較的低めです。金銭的な負担が少なく済むという点も、ポリリン酸ホワイトニングの魅力の一つです。

2024年7月 株式会社メディカルネット調べ

ポリリン酸ホワイトニングのデメリット

ポリリン酸ホワイトニングには多くのメリットがありますが、その一方で、無視できないデメリットもあります。特に言及されることが多いデメリットとして以下の2種類です。

高いホワイトニング効果は見込めない

ポリリン酸ホワイトニングは歯自体を漂白するのではなく、歯に着いた着色物を除去して歯を白くしていく(歯の持つ白さを出す)処置となります。 歯そのものを白くすることができるわけではないため、実際に歯を漂白していく通常のホワイトニングに比べて、高い効果が期待できない点は頭に入れておく必要があります。

対応していない歯科医院もある

ホワイトニングを行っている歯科医院は数多くありますが、全ての歯科医院がポリリン酸ホワイトニングに対応しているわけではありません。 患者さんがポリリン酸ホワイトニングを望んでいたとしても、歯科医院によっては治療の選択肢に無いこともあり、事前に確認しておくことが必要です。

ポリリン酸ホワイトニングについてよくある質問

ポリリン酸ホワイトニングについてよくある質問

ポリリン酸ホワイトニングは通常のホワイトニングとは異なる部分も多いため、患者さんにとって何らかの疑問を覚えることもあるでしょう。 以下の2つの質問は、ポリリン酸ホワイトニングに際し、とりわけ多く聞かれます。

ポリリン酸ホワイトニングを受ける回数の目安は?

ポリリン酸ホワイトニングは1回の施術だけでは効果が実感できないケースがあり、2〜3回受けることがあります。 また、通常のホワイトニングでは一度治療を受けた後に1〜2週間の間隔を開ける必要がありますが、ポリリン酸ホワイトニングであれば、次の処置までさほど間隔を空けなくても受けられるのがポイントです。

ポリリン酸ナトリウムを含む歯磨き粉は危険?

ポリリン酸は多くの生き物が元から持っている物質であるため、基本的に害のない物質です。 また、厚生労働省がポリリン酸ナトリウムの安全性を認めていることもあって、ポリリン酸ナトリウムを含む歯磨き粉が多く販売されています。

まとめ

ポリリン酸ホワイトニングが白くならないと言われる大きな理由は、通常のホワイトニング剤と主成分が異なるためです。 ポリリン酸ホワイトニングは薬剤による知覚過敏や痛みを回避でき、汚れの付着を予防でき、自然な白さを実現できるのがメリットです。 通常のホワイトニングに比べて費用が安く、さまざまなメリットがあります。
ただし、通常のホワイトニングに比べて白さが出にくく、対応していない歯科医院もあるといったデメリットがあります。 ポリリン酸ホワイトニングに関して何かわからない点がある場合は、気軽に歯科医院に足を運んで、歯科医師から詳しい説明を受けてみることをおすすめします。

【監修歯科医師】

総監修 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
  • 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
  • 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
    [参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0
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記事提供

この記事は、株式会社メディカルネット(東証グロース上場)の提供でお届けしております。社内の歯科医師、及び、歯科衛生士、歯科技工士による監修のもと記事の作成を行っております。

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