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ホワイトニング後にズキンとしみるのはいつまで続く?原因や対処法も解説

「歯の黄ばみが気になりホワイトニングしたところ、歯がしみるようになってしまったという方」は多いです。ズキンとしみることもあり、なぜだろう?いつ治るのだろう?と気になってしまいますよね。

この記事では、ホワイトニング後に歯がしみる原因をはじめ、症状がいつまで続くのか、どう対処法したら良いのかなどを詳しく解説します。

掲載日:2024/10/16

ホワイトニング後にズキンとしみるのはいつまで続く?原因や対処法も解説

ホワイトニング後にしみる原因は知覚過敏

ホワイトニング後に歯がしみるのは、知覚過敏が起こっているためです。

歯の最表層にはエナメル質があり、内部に象牙質(ぞうげしつ)があります。エナメル質は削っても痛みを感じることはありません。一方で、象牙質には象牙細管(ぞうげさいかん)という細かい管が通っており、象牙細管を通じて刺激が神経へと伝わります。

知覚過敏は、エナメル質に覆われている象牙質が力や虫歯などの原因で露出し、主に冷たい物を口に入れた時の刺激が歯の神経に伝達されて、歯が痛んだりしみたりする状態です。

もともと知覚過敏の症状がない方も、ホワイトニングをしたことで知覚過敏が生じるケースがあります。

しみるのはいつまで続く?

ホワイトニングによる知覚過敏は、一時的なものであることがほとんどです。通常は数時間~数日で症状が治まります。ホームホワイトニングを行っている場合は、症状が治るまでホワイトニングを中断し、知覚過敏がなくなったら再開すると良いでしょう。知覚過敏抑制剤が添付されている場合、最大1週間くらい症状が治るまで使用することもあります。

ホワイトニング後に知覚過敏になる原因

ホワイトニング後に知覚過敏になる原因

ホワイトニング後に知覚過敏になる原因としては、以下5つの可能性が考えられます。

①虫歯がある

虫歯菌は歯のエナメル質を溶かし、象牙質や内部の歯の神経(歯髄)へと進行します。
もともと虫歯があってエナメル質が溶けている場合、象牙質が露出しているため、ホワイトニング剤の刺激を受けやすくなります。

ホワイトニング剤の刺激が象牙細管を通じて歯の神経へと伝わり、歯がしみます。

②歯周病により歯肉退縮(しにくたいしゅく)が起こっている

歯周病が進行すると、歯肉退縮が起こります。歯肉退縮とは、歯の周囲を覆う歯茎が下がり、歯根が露出した状態です。

歯根は歯肉退縮が起きた後に表面を覆っているセメント質が薄く、象牙質が露出しやすいです。そのため、ホワイトニング剤の刺激で知覚過敏が生じることがあるのです。

③歯がすり減っている

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、歯がすり減っている可能性があります。歯のすり減りによって最表層にあるエナメル質がなくなり、象牙質が露出することもあります。象牙質が露出した状態でのホワイトニングは、知覚過敏を引き起こすかもしれません。

④歯に亀裂が入っている

転倒や衝突、硬い物を食べた衝撃など、何らかの理由で歯に亀裂が入ってしまうことがあります。亀裂からホワイトニング剤が入り込んで象牙質に達すれば、歯が痛んだりしみたりすることが考えられます。

⑤ホワイトニング剤の濃度が高い

オフィスホワイトニングで用いるホワイトニング剤は濃度が高く、歯のエナメル質や象牙質は一時的に強い刺激を受けることになります。ホワイトニング剤の濃度としては、ホームホワイトニングが10%程度なのに対し、オフィスホワイトニングは30%程度です。

ホワイトニング剤の刺激によって歯の神経が敏感になったり、エナメル質が剥がれたりして、知覚過敏が引き起こされるケースがあります。

オフィスホワイトニングのホワイトニング剤は濃度が30%と刺激が強いですが、通常の処置で歯がボロボロになるような心配はありません。

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ホワイトニング後にしみる場合の対処法

ホワイトニング後に歯がしみる症状を軽減させる対処法を紹介します。

知覚過敏専用の歯磨き粉を使う

知覚過敏用の歯磨き粉を使うことが効果的です。知覚過敏用の歯磨き粉には硝酸カリウムが配合されていて、神経への刺激を抑える働きがあります。また、高濃度フッ素配合の歯磨き粉であれば、知覚過敏をよりやわらげる効果が期待できます。数週間継続利用することが一般的です。

歯科医院でフッ素を塗布してもらう

フッ素は歯の再石灰化を促し、エナメル質を強化する働きがあります。歯科医院で歯にフッ素を塗布してもらうことで、知覚過敏によって歯のしみる症状を抑制できます。

ホワイトニング後は、通常よりもフッ素を取り込みやすい状態にあるため、フッ素塗布は特に有効といえます。

ただし、フッ素塗布後に酸性の強い柑橘類の飲料などを摂取すると、歯の表面が溶けやすいという点には十分注意しましょう。また、ホワイトニング前にフッ素塗布を行うと、ホワイトニングの効果を得にくくなります。

刺激の強い飲食物を避ける

知覚過敏は、「冷たい・熱い・甘い・刺激が強い・酸味が強い」といった飲食物によって症状が悪化する場合があります。

具体的には、ジュース・炭酸飲料・スポーツドリンク・アルコール飲料・アイス・チョコレート・ドレッシング・柑橘類・カレー・香辛料などはなるべく避けるようにしましょう。飲食物の種類だけでなく、温度にも気をつけることが大切です。冷たい水で口をゆすぐのも控えましょう。

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痛み止めを服用する

ロキソニンなどの市販の痛み止めで、ホワイトニング後のしみる症状をやわらげることができます。ただし、数日経っても歯が痛んだりしみたりする場合には、歯科医院を受診しましょう。

マウスピースを装着する時間を短くする(ホームホワイトニングの場合)

ホームホワイトニングでは、1日2時間のマウスピース装着を数ヶ月継続することが一般的ですが、歯がしみる場合には装着時間を短くしましょう。装着時間を短くすることで、歯への刺激を軽減できます。症状が強い場合は使用を控えます。

ホワイトニング後にしみるのを予防する方法

ホワイトニング後にしみるのを予防する方法

「次からは歯がしみるのを防ぎたい」と思われている場合には、以下のポイントに気をつけてみましょう。

虫歯や歯周病を治療してからホワイトニングをする

虫歯があると、エナメル質が溶けて象牙質が露出した状態となります。また、歯周病があると、歯肉退縮が起こって象牙質が露出し、知覚過敏が起きます。

ホワイトニングを開始する前に、歯科医院で虫歯や歯周病の有無をチェックしてもらうのがおすすめです。虫歯や歯周病が見つかった場合、治療が完了してからホワイトニングに取り組みましょう。

ホワイトニング剤の用法用量を守る(ホームホワイトニングの場合)

ホームホワイトニングの場合、患者さん自身でホワイトニング剤の使用量などを管理する必要があります。早く効果を実感したいために、ホワイトニング剤を過剰に使用したり、長時間にわたってマウスピースを装着すると、歯に強い刺激が加わって知覚過敏を引き起こしかねません。

また、ホワイトニング剤の用法用量を守らないと、歯茎にも悪影響を及ぼすことがあります。用法用量を守ることで、ホワイトニング後のしみる症状を抑えることが可能です。

まとめ

ホワイトニング後にしみる主な原因は知覚過敏で、通常は数時間~数日で治まります。

歯がしみる場合には、知覚過敏用の歯磨き粉を使う・歯科医院でフッ素を塗布してもらう・刺激の強い飲食物を避けるなどしましょう。数日から1週間経っても歯がしみる場合は、一度歯科医院を受診して相談しましょう。

この記事でホワイトニング後のしみる症状への疑問や不安が少しでも解消されたら幸いです。

【監修歯科医師】

総監修 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
  • 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
  • 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
    [参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0
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記事提供

この記事は、株式会社メディカルネット(東証グロース上場)の提供でお届けしております。社内の歯科医師、及び、歯科衛生士、歯科技工士による監修のもと記事の作成を行っております。

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