デュアルホワイトニングとは?デメリットや費用、施術の流れを紹介
加齢などによって歯に黄ばみが出てくると、口元が気になってきます。
着色した歯を白くできるのが「ホワイトニング」です。ホワイトニングにもいくつかの種類がありますが、そのなかでもより効果的に歯を白くできるのが「デュアルホワイトニング」です。

この記事の要約
- デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用したホワイトニングです。
- ホワイトニングの効果を得られやすい一方、多額の費用がかかる、通院の必要があるといったデメリットがあります。
- はじめにオフィスホワイトニングを受けてある程度歯を白くしてから、ホームホワイトニングに移行するサイクルです。
デュアルホワイトニングとは
ホワイトニングとは、歯磨きやクリーニングでは落とせない汚れを落とし歯自体を白くする審美治療です。
ホワイトニングには、歯科医院で受けるオフィスホワイトニングと、ご自宅で行うホームホワイトニングがあります。オフィスホワイトニングは高濃度の漂白薬剤を使用でき、即効性が高いです。ホームホワイトニングは歯の内部までゆっくりと歯を白くするため効果を長く維持できます。両方を併用するのがデュアルホワイトニングです。
両者のメリットを得られるので、漂白作用については、より即効性・持続性に優れています。ただし多額の費用がかかり、通院しつつご自宅でもホワイトニングをするので手間もかかります。
デュアルホワイトニングのメリット
デュアルホワイトニングのメリットについて、詳しく見ていきます。
即効性と持続性が期待できる
オフィスホワイトニングは濃度が高い薬剤を使用するため、1度目の施術でも歯の白さを実感できるほど即効性が得られることもあります。ホームホワイトニングでは、じっくり時間をかけて歯の内部から白くするので後戻りしにくく、効果が長く続きます。両方のホワイトニングを併用するデュアルホワイトニングは、どちらのメリットもあります。
高いホワイトニング効果を得やすい
ホームホワイトニングだけを実施した場合、濃度が低く安全性の高いホワイトニング薬剤を使用するため、真っ白な歯になるには時間がかかります。デュアルホワイトニングであれば、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングにより継続的に薬剤を歯に塗るので、目標の白さの歯を早く目指せます。
デュアルホワイトニングのデメリット
さまざまな効果を得られるデュアルホワイトニングですが、デメリットもあります。
費用が高くなりやすい
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行うため、費用が高くなります。ホワイトニングが自費診療となる点も注意が必要です。
通院が必要になる
デュアルホワイトニングに含まれているオフィスホワイトニングは、通院して施術を受けるものです。何度か歯科医院に通う必要があります。1ヵ月半~3ヵ月で3回~6回通院することが多いです。
デュアルホワイトニングの費用相場

デュアルホワイトニングの一般的な費用としては、片顎で50,000円ほど、上下の顎で70,000円ほどが多いです。
また、オフィスホワイトニングは1回の施術につき30,000円ほど、ホームホワイトニングも片顎につき30,000円ほどです。
ホワイトニングは白くする歯の範囲により費用が異なり、歯科医院によって自費診療のため自由に金額設定が可能です。費用をしっかり把握するためにも、施術を受ける前に歯科医院でしっかり確認する必要があります。
2024年10月 株式会社メディカルネット調べ
デュアルホワイトニングの流れ
2つのホワイトニングを組み合わせる、デュアルホワイトニングの流れをチェックしましょう。
①カウンセリング
まず、歯の見た目で悩んでいることを話しましょう。そのうえで、希望する歯の白さを伝え、治療期間や予算をすり合わせながら施術方法を選びます。
②歯のクリーニング・型取り
より効果的に歯を白くするため、クリーニングをして歯の汚れを取ります。それから、ホームホワイトニング用のマウスピースを作るために型取りをします。
③オフィスホワイトニングの実施
マウスピースを作製する間に、一定回数のオフィスホワイトニングが実施されます。
④ホームホワイトニングの実施
完成したマウスピースと薬剤が渡され、ホームホワイトニングに移ります。歯科医院から指示されたとおりにホワイトニングを継続していきます。
デュアルホワイトニングの注意点
ホワイトニングの効果の高いデュアルホワイトニングですが、いくつか注意点があります。思いどおりに効果を得られなくなる場合もあるので、事前にチェックしましょう。
効果の表れ方や持続期間には個人差がある
ホワイトニングの効果は、個人差があります。一般的に歯は白くなりますが、すべての方が必ずしも望んだ白さになるわけではありません。
また、ホワイトニングの効果が徐々に薄れる後戻りがありますが、普段の生活習慣(例:着色しやすい食べ物の頻回摂取)などによって後戻りのペースが変わってきます。ホワイトニングを受ける場合、デメリットをしっかりと理解することが大切です。
知覚過敏になる場合がある
ホワイトニング薬剤によって、歯がしみるような知覚過敏が生じる可能性があります。多くは一時的な症状ですが、治らなければホワイトニングを中止するケースもあります。
避けた方が良い飲食物がある
ホワイトニング直後の歯は表面の膜(ペリクルという唾液の膜)が剥がれており、着色しやすい状態です。オフィスホワイトニングであれば施術から1日、ホームホワイトニングであれば施術後1時間~2時間ほど色の濃い飲食物を避けることを推奨するクリニックもあります。コーヒー、紅茶、ワインのほか、カレー、ミートソース、そしてタバコも歯の着色汚れの原因となるので、ホワイトニング後は止めた方がよいでしょう。
施術を受けられない方もいる
妊娠されている方、授乳中の方などはホワイトニングが適応できません。薬剤が胎児や乳児に悪影響を与え得るからです。妊娠の可能性がある方も、時期を変えてホワイトニングを受けることをおすすめします。
また、無カタラーゼ症や光線過敏症の方、大きな虫歯、広範囲に修復されている歯、重度なテトラサイクリン歯といった歯はホワイトニングを受けられません。
定期的なメンテナンスが必要
ホワイトニング効果は永続的ではなく、徐々にもとの色に後戻りします。後戻りペースは生活習慣などで大きく異なります。
ホワイトニング効果を維持したい場合、3ヵ月~6ヵ月ごとに歯のメンテナンスを受けるとよいでしょう(ホームホワイトニングの再開やオフィスホワイトニングの施術を再び受けるなども効果的です)。
まとめ
デュアルホワイトニングとは、歯科医院で受けるオフィスホワイトニングとご自宅で行うホームホワイトニングを併用する方法です。それぞれのメリットである即効性と持続性を得られ、ホワイトニング効果が得やすいです。
ただし、費用が高くなり、自宅でのホワイトニングに加えて通院も必要です。デュアルホワイトニングに関心がある方は、歯科医院に相談しましょう。
【監修歯科医師】

- 歯科医師:古川 雄亮 先生
- 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
- 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
- 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
[参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0
記事提供
この記事は、株式会社メディカルネット(東証グロース上場)の提供でお届けしております。社内の歯科医師、及び、歯科衛生士、歯科技工士による監修のもと記事の作成を行っております。
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