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海外でのセラミック治療の費用は本当に安い?安い場合の理由は何?

「セラミック治療の治療費は、日本より海外の方が安いという話を聞いた。それなら海外でセラミック治療を受けたいけど、本当に日本より費用が安いの?」そんな疑問をお持ちの方はいませんか。

渡航する国によって、日本よりも安い金額でセラミック治療を受けることは可能です。今回、海外で受けるセラミック治療が安くなる2つの理由、海外で治療を受ける3つのメリットと5つのデメリット、よくある2つの質問を詳しく解説します。

掲載日:2025/02/26

海外でのセラミック治療の費用は本当に安い?安い場合の理由は何?

この記事の要約

  • 海外でセラミック治療を受ける際の必要となる費用は、訪れた国の人件費や通貨価値で大きく変わる
  • 海外での治療で費用を節約できる可能性があることに加え、治療の品質が高くなり、治療と旅行を同時に経験できる点が主なメリットになる
  • 語学力が必要、治療後のトラブルやアフターケアなどへの対応が難しい、治療の品質や衛生面が日本と異なる、旅費も別途必要になるといったデメリットには注意が必要

海外のセラミック治療は安い?費用を比較

公益社団法人 日本歯科医師会が2019年に発表した、「海外派遣労働者のためのお口の健康手帳」によると、海外におけるセラミック治療にかかる費用の目安は下記の表の通りとなっています。

インレー クラウン
タイ 15000~25000バーツ
(約67000~112000円)
15000~25000バーツ
(約67000~112000円)
フランス
(社会保障がない場合)
150~1000ユーロ
(約24000~159000円)
1300ユーロ
(約207000円)
メキシコ 5000~10400ペソ
(約38000~78000円)
陶材焼付用金属:4000~9500ペソ(約30000~71000円)
総陶材:6000~13200ペソ(約45000~99000円)
中国 北京:4650元(約97000円)
上海:1本につき593元(約12000円)以上
香港:4850ドル(約94000円)
北京:5075元(約106000円)
上海:1本につき725元(約15000円)以上
香港:31250ドル(約609000円)
南アフリカ 130ランド以上
(約1100円以上)
1800ランド以上
(約15000円以上)
日本 5万円以上 88000円以上

2025年1月 株式会社メディカルネット調べ

海外でのセラミック治療が日本よりも安い場合がある理由

海外で治療を受ける際、日本よりも費用を抑えられる理由は2つ存在しています。

人件費が安いから

発展途上国では人件費や生活コストが先進国よりも低いです。人件費の安さはサービスの安さと比例し、セラミックを含めた医療の治療費も安くなりやすいです。

通貨価値が違うから

日本円に比べて自国通貨の価値が低い国においては、物価やサービスが相対的に日本よりも安くなることがあります。海外通貨は為替相場(為替レート)の影響を受けるため、円高になった場合はより少ない日本円で治療を受けられます。

海外でセラミック治療を受けるメリット

海外で受けるセラミック治療のメリット3つを紹介します。

治療費を節約できる場合がある

人件費や通貨価値の影響によって、海外での治療費を節約できるかもしれません。発展途上国では治療費を抑えられる可能性が高いです。セラミック治療を受けたいが、金銭的な余裕がない人にとっては、海外における治療は魅力的な選択肢の一つです。

設備が整った治療を受けられる可能性がある

治療を受ける医療施設によっては、世界的に見て最新端技術の治療を受けることができます。日本で普及していない治療を受けられることもあり、治療の品質を最優先に考えている人の大きなメリットを享受できることになります。

治療と旅行を同時に楽しめる

治療費や技術と関係ない部分ですが、治療で海外を訪れた際に、同時に現地で観光も楽しめる点も見逃せません。治療と並行して現地の文化に触れ、観光名所を訪れ、貴重な体験ができる点も、海外で治療を受けるからこそ得られるメリットでしょう。

海外でセラミック治療を受けるデメリット

海外でセラミック治療を受ける際には、メリットだけでなく複数のデメリットがある点に注意しましょう。以下の5つのデメリットは、いずれも海外で治療を受けるうえで無視できません。

一定の語学力が求められる

海外での治療を受ける際に日本語が通じるケースは非常に限られるため、基本的に訪れた国で用いられる言語を使って、担当医と意思疎通を行うことが求められます。医療現場の会話は専門的な内容が多いため、必要とされる語学力のレベルも相応に高くなります。少なくとも英語のコミュニケーションができると良いでしょう。

トラブルに対応しにくい

治療を受けて帰国した後、何らかのトラブルが発生した際の対応が難しくなる点も注意点です。治療を受けた海外の歯科医院に戻って治療を受けるため、追加費用と時間が必要になることに加えて、日本の歯科医院で再治療を受けることが難しいケースもあるため、結果的により高額な費用が必要になるかもしれません。

治療品質が日本とは異なる場合がある

訪れた国や施設によって、専門技術や、医院の衛生水準は変化します。治療を受ける国や施設を事前にしっかりと調べましょう。日本で受ける場合に比べて治療の品質が低下する可能性がある点には注意しましょう。

治療費に加えて旅費も必要になる

治療のために海外へ行くのは、治療費と旅費が必要です。3泊4日の場合、中国・北京では5〜12万円、タイでは8〜15万円、フランスでは27万円以上の金額が目安です。海外での治療で出費を抑えるつもりが、旅費により日本よりも高くなる可能性もあります。

アフターケアを受けるのが難しい

海外で治療を受けた場合、帰国後に何らかの問題が生じた際の保証やアフターケアが不十分だったり、担当医と連絡を取るのが難しくなるケースがあります。仮にアフターケアを受けられたとしても、再び渡航し歯科医院を訪れる必要があり、追加の費用と時間が必要になります。

海外でのセラミック治療を考えた際によくある質問

海外 セラミック 安い

海外でセラミック治療を受ける前に、いくつかの疑問を抱えている患者さんは多いです。この項目では、海外でセラミック治療を受けることを検討した際のよくある2つの質問と回答を紹介します。

セラミック歯はなぜダメといわれるの?

セラミック治療の際、抜歯したり、歯を削ったり、歯の神経を取る必要があります。セラミックは破損しやすく、10年程度で寿命が来て、新しく交換する必要があるかもしれません。

ドイツではなぜ銀歯が禁止されているの?

ドイツやスウェーデンでは、銀歯に使用される「金銀パラジウム合金」という成分が、金属アレルギーなどの症状を引き起こす可能性があるという理由によって、使用を禁じています。これらの国で歯科治療を受ける場合、こうした点を頭に入れておきましょう。

まとめ

海外でのセラミック治療の費用は、必ずしも日本より安い国ばかりではありません。治療費が日本よりも安い国の場合、現地の人件費が安いことや、日本円に比べて現地通貨の価値が低いことが多いです。

海外でセラミック治療を受けることで、治療費用と品質で大きなメリットがあるかもしれません。しかし、治療費に加え旅費も必要になる点や、治療後にトラブルが生じた場合の対応が難しい点はデメリットです。事前に現地情報を集めて、慎重に検討することをおすすめします。

【監修歯科医師】

総監修 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
  • 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
  • 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
    [参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0
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記事提供

この記事は、株式会社メディカルネット(東証グロース上場)の提供でお届けしております。社内の歯科医師、及び、歯科衛生士、歯科技工士による監修のもと記事の作成を行っております。

株式会社メディカルネットは、「インターネットを活用し 健康と生活の質を向上させることにより 笑顔を増やします。」というミッションのもと、歯科医療プラットフォームビジネス・領域特化型プラットフォームビジネスにおいて、国内外でトップ企業を目指しています。

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