オールセラミックの色味は人気?セラミック治療は白さ調整がポイント
「歯を白くするためにセラミック治療を検討中だが、オールセラミックが人気という話を聞いたけど、何が良いの?」そんな疑問をお持ちの方も、いらっしゃるかもしれません。
オールセラミックは歯の白さを求める人に魅力的な選択肢です。今回は、セラミックの被せ物の主な5つの種類、セラミックとホワイトニングを併用する際の理由、セラミック治療の5つのメリット等を紹介します。

この記事の要約
- セラミックの被せ物には種類があり、その中でオールセラミックは耐久性にやや難があるものの、審美面において優れた仕上がりが実現できる
- 患者さんの歯の白さによっては、セラミックを入れるだけでなく、周囲の歯との色味を合わせるためにホワイトニングを併用したほうがいいケースがある
- セラミックを入れることで、二次虫歯の予防、金属アレルギーや歯茎の黒ずみ予防などの審美面以外のメリットもある
セラミック治療の白さ調整とは
セラミック治療の際には、セラミックの被せ物に用いる色の白さの調整が可能です。そのため、セラミックの被せ物を周囲の歯の色味に合わせることができます。
セラミックの色はW、A、B、C、Dという5つの系統に分けられます。アルファベットの後ろに数字を加える形で色を細かく指定し、後ろの数字が小さければ小さいほど色が明るくなります。
オールセラミックの色味は人気?セラミックの種類
セラミック治療では、オールセラミックという被せ物以外にも種類があります。オールセラミックを含めた5つの種類を詳しく紹介します。
オールセラミック
オールセラミックは金属を一切使用せず、セラミックのみで構成された素材です。透明感や色調において天然歯に近い仕上がりが実現できるため、審美面で優れています。
加えて、金属を使用していないことにより、金属アレルギーを持つ人でも安心して使用できる点もメリットです。歯ぎしりなどの強い力が被せ物に加わると破損する可能性がある点に注意が必要ですが、審美面を魅力に感じる人が多く、患者さんの間で高い人気がある被せ物です。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックはジルコニアと呼ばれる素材が土台のセラミックの被せ物です。ジルコニアは歯の2倍以上の強度を持つため、強い力を受けても破損するリスクが低い点が特徴です。
表面にセラミックを焼き付けることで自然な見た目を実現することも可能なため、強度と見た目を両立できる点が最大のメリットです。
*ジルコニアのみでは透明感が不足し、周囲の歯と比べて浮いた見た目となりやすい点がネックです。セラミックを重ねることで審美面の問題は軽減できるものの、治療費が高額になる点に注意が必要です。
メタルボンド
メタルボンドは被せ物の内部が金属で、外から見える部分にセラミックを焼き付けて作製された素材です。外にセラミックが焼き付けられていることによって、一定以上の審美性を備え、内面の金属による強度があり、前歯と奥歯のどちらにも使用できます。
ただし、オールセラミックやジルコニアと比較すると、審美面での仕上がりが少し劣る点はマイナス要素です。また、金属を使用しているため、金属アレルギーを持つ患者さんに対して適応できない点も頭に入れておきましょう。
スーパーホワイトセラミック
スーパーホワイトセラミックは、従来より白さや明るさを追求した素材を用いた被せ物です。セラミック治療の中でも比較的新しい種類で、芸能人のように真っ白な歯を求める人にとっては非常に魅力的な選択肢です。
詳しくはこちらをご参照下さい⇒スーパーホワイトセラミック ~より白さと明るさを高めたオールセラミッククラウン~
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとプラスチックを混ぜ合わせて作られた被せ物です。オールセラミックは基本的に保険適用外ですが、ハイブリッドセラミックの場合は条件に応じて保険適用されるため、金銭的負担を抑えながら白い歯を入れられる点が大きなメリットになります。
ただし、プラスチックは磨耗しやすく変色しやすいため、オールセラミックと比べて審美性に劣ります。また、強度や耐久性に関してもオールセラミックのほうが優れているため、最終的な仕上がりにある程度の妥協が可能ならお勧めです。
ホワイトニングとの併用もおすすめ

ホワイトニングとは、変色した歯を白くする処置です。綺麗な白いセラミックを入れても、周囲の歯が変色していると、新たに入れたセラミックだけ色が浮いてしまいます。そのような場合、セラミックとホワイトニングを併用した治療が望ましいでしょう。
ホワイトニングによって天然歯の色を白く変え、それに合った色にセラミックを調整すると、より自然な仕上がりを実現できます。
*セラミックなどの被せ物にはホワイトニングの漂白効果は得られません。
セラミック治療の白さ以外のメリット
多くの方はセラミック治療で歯を白くすることができる点を知っていますが、セラミック治療のメリットは多いです。セラミック治療のメリットには、以下の5種類があります。
天然歯に近い見た目を再現できる
セラミックには金属が含まれていないため、他の治療法に比べて天然歯に近い自然な見た目を再現できます。加えて、周囲の歯の色に合わせて色味を調整できる点も大きなメリットで、周囲の歯と色が合わせやすいです。
劣化しにくい
セラミックは陶器であるため、歯垢や歯石などの汚れが付着しにくい点が特徴的です。変色や着色が起こりにくく、入れた後に審美面で問題が起こるリスクを軽減できます。耐水性もあり経年劣化もしにくいことから、長期間の使用が可能なのもポイントです。
二次虫歯になりにくい
セラミックは金属と異なり、長期間使用しても変形しにくい特性があります。歯に隙間なくピッタリと装着しやすいのも大きな特徴です。虫歯菌が繁殖する温床となる隙間を防げば、歯垢や歯石が付着しにくく、二次虫歯の発生も予防しやすいです。
金属アレルギーの方も利用できる
金属の被せ物をお口の中に入れていると、金属イオンが溶けて、金属アレルギーを発症する可能性があります。セラミックには金属が含まれていないため、金属アレルギーの人も、セラミックの被せ物なら問題なく治療を受けることができるでしょう。
歯茎の黒ずみが起こらない
お口の中に金属が入っていると、金属の影響で歯茎が黒ずんでしまう可能性があります。セラミックには金属が含まれていないため、金属由来の歯茎の黒ずみが起こらないため、歯と歯茎の審美面においてプラスの効果が期待できます。
まとめ
オールセラミックにより天然歯のような自然な見た目を実現できることが大きな特徴で、患者さんからの人気も非常に高い被せ物です。
患者さんの天然歯の色によっては、セラミック治療に加えてホワイトニングを併用した方が良いケースもあります。セラミック治療について疑問や悩みがある場合、歯科医院に足を運んで医師に相談するか、審美歯科ネットの「歯科お悩み相談」のコーナーを利用してみることをおすすめします。
【監修歯科医師】

- 歯科医師:古川 雄亮 先生
- 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
- 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
- 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
[参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0
記事提供
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