歯肉切除でガミースマイルを改善！

■目次

1. 歯肉切除によるガミースマイル治療
2. セラミックによるガミースマイル治療
3. ガミースマイル治療にはデメリットもあります
4. 希望に合ったガミースマイル治療を選びましょう

歯肉切除によるガミースマイル治療

ガミースマイルを治療する方法の一つに、「歯肉切除」と呼ばれるものがあります。

これは、歯に覆いかぶさった歯茎を切除して歯冠（歯の白い部分）を露出させ、歯茎の形を整えることで歯茎が目立たないようになり、ガミースマイルが改善されるというものです。

歯茎の切除には主にレーザーや電気メスを使用しますが、歯科用の局所麻酔を使用するため痛みが生じることはありません。

また、術後に患部が腫れたり、傷跡が目立つようなこともありません。
レーザーを照射して切除した後の歯肉は薬を塗布したりせずそのままにすることが大半です。

歯肉切除のメリットとしては、施術が1回で終わることが多く、治療期間も短いという点が挙げられます。
また、手術にかかる費用も比較的安価であり、治療を受けるためのハードルが低くなっているのも特徴です。

セラミックによるガミースマイル治療

患者さんの天然歯（自分自身の歯）のサイズが小さい場合は、歯肉切除を行うと、歯の根の部分が見えてしまったり、施術前よりも形が悪く見えてしまうケースもあります。

そういった可能性が考えられる場合は、歯茎の形を整えて、歯の根が見えないようにセラミックの被せ物を被せるという処置ににより、笑顔を綺麗に見せることができます。

こちらも一般的な矯正治療に比べると治療期間が短いことに加え、治療期間中も仮歯を装着することができるため、治療期間中の見た目も自然である点がプラスです。

また、患者さん一人ひとりの歯の形全体のバランスに応じて適した被せ物を作製し、適切な調整を行うことが可能なため、より自然な見た目になるといえます。

しかし、セラミックを被せるためには天然歯を削る必要があるため、治療の際はメリットデメリットを歯科医師とよくご相談ください。

ガミースマイル治療にはデメリットもあります

しかし、歯肉切除やセラミックによるガミースマイルの治療方法には、それぞれデメリットも存在しています。

歯肉切除の場合、術後数カ月が経過した段階で歯茎が後戻りしてしまう可能性があります。
完全に元に戻ってしまう事はほとんどありませんが、歯茎のラインが揃っていない、軽度のガミースマイルに見えてしまうケースもあります。

また、術後は一時的に痛みが残る可能性もあるほか、術後数週間は歯茎からわずかに出血したり、赤みが生じることもあります。

セラミック治療においては、そもそも天然歯を削る必要があるという時点でリスクが生じてしまいます。
歯が欠けてしまう可能性もゼロではなく、神経の処置を行う必要が生じることもあります。

また、治療期間自体は短いものの、術後も定期的なメンテナンスが必要となってきます。
セラミックが劣化してしまった際には、再治療が必要となります。

希望に合ったガミースマイル治療を選びましょう

今回紹介した歯肉切除とセラミック治療は、それぞれ明確なメリットとデメリットが存在します。
患者さん一人ひとりの状態に応じて最善の選択肢を選択していく必要があります。

綺麗な笑顔を手に入れるためには、適切な治療が必要です。
誤った治療を選択してしまうと、結果的に希望する口元にならない原因となります。

希望する理想の口元を明確にして、まずは歯科医師にご相談ください。

*重度のガミースマイルの場合、セラミックや歯肉切除では対応できず。外科手術により上顎の位置を動かす必要があります。

【監修歯科医師】

• 歯科医師:古川 雄亮 先生
• 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
• 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
• 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
  [参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0

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