親知らずを抜いたあと、なかなか痛みが引かなかった経験はありませんか?
なぜ親知らずを抜いたときに痛みが長引いてしまうのか、歯医者さんに聞いてみました!
また、抜歯後いつからホワイトニングを始められるのか、抜歯後ホワイトニングを行うときの注意点についてもご紹介します。
Q.親知らずを抜歯した後に、痛みが出るのはなぜですか?
抜歯は骨に埋まっている歯を抜く外科処置のため、麻酔が切れたあとは痛みが生じ、場合によっては腫れも生じます。
前歯よりも奥歯、特に大臼歯を支えている骨(歯槽骨)は分厚く、さらに上あごよりも下あごの骨のほうが分厚く密度が高いため腫れやすいとされています。
また、まっすぐに生えている親知らずに比べ、横に生えている親知らずは歯茎を切り開く、骨を削り歯を抜くことから、抜歯後に腫れや痛みが生じやすい傾向にあります。
ただし、親知らずの抜歯にかかわらず外科処置すべてに言えることですが、なるべく時間をかけずスムーズに処置すれば、痛みや腫れはより少なく抑えられるとされています。
Q.親知らずを抜いた後、穴がうまらないことはある?ドライソケットとは何ですか?
抜歯の後に血の塊(血餅【けっぺい】)ができ、かさぶたの代わりの役割を果たすのが通常の抜歯後の治癒の経過です。
しかし、何らかの原因で固まった血の塊が取れてしまうと、血餅ができずに骨が剥き出しになります。
血餅がなくなると、歯肉が再生されにくくなり、周囲の骨がむき出しになって激しい痛みが生じてしまうことがあります。この状態をドライソケットと言います。
抜歯して2~3日後から、徐々に痛みが増していくことが多いようです。
ドライソケットができてしまうと、その穴に食事のときの食べかすが入って直接骨に当たり、それが神経に響くことで強い痛みを引き起こします。
抜歯後2~3日経った時に、痛みが強くなる場合は、歯科医院に相談してください。
■血餅がなくなる原因
・強いぶくぶくうがい
・何度もうがいを繰り返す
・喫煙
・飲酒
・激しい運動
・長時間のお風呂
・舌や指で傷口を触ってしまう
・ストローを強く吸う
・くっつきやすい物を食べる
・傷口を歯ブラシで磨いてしまう
Q.ドライソケットの予防方法はありますか?
ドライソケットにならないためには、親知らずを抜いた後は歯科医師の説明する注意事項をしっかりと守り、抜歯が終わった後でも油断しないことが大切です。
主に
①抜歯した部分には触らない(口腔内を清潔に保つ)。
②強くぶくぶくうがいをしない。
③抜歯後3日間は安静にする。
④喫煙をしない。
⑤アルコールは飲まない。
⑥できるだけ硬いもの、くっつきやすいものは食べない。
⑦飲み物を飲むときに強く吸わない。
といったことに注意しましょう。
Q.もしドライソケットになってしまったら・・・?
炎症を抑える消炎処置と、抗生物質の投与(テトラサイクリン軟膏など)のほか、抜歯した部分の骨をもう一度少しだけ削って出血させて血餅を作るという治療方法(抜歯窩再掻爬【ばっしかさいそうは】)などがあります。
他に大きな問題がなければ、歯科医院で処置を受ければ二週間程度で治ることが多いでしょう。
処置を受けずに放っておくと傷口から感染し、より悪化する場合もありますので強い痛みが続く時は歯科医院を受診しましょう。
Q.ホワイトニングはいつから?
ホワイトニングと親知らずの抜歯のどちらを先にするか、親知らずの抜歯後ホームホワイトニングはいつから始めていいかお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
基本的に歯科ホワイトニングでは過酸化水素や過酸化尿素というお口の粘膜には刺激の強い薬剤を使用します。
刺激の強い薬剤が傷口に付着してしまうと、傷口が炎症を起こす原因となりますので注意が必要です。
オフィスホワイトニングを前歯に行うのであれば、お口が開けられるようになる2~3日後以降であれば問題ないでしょう。
歯科医院によっては、ホワイトニング薬剤の化学反応を促進するライトでお口の中の血行がよくなるため、1週間程度期間を開けるよう指示することもあります。
奥歯のホワイトニングを行いたい場合は、薬剤が傷口に付くと炎症を起こす原因となるため、前歯のオフィスホワイトニングよりも抜歯後の期間を長めに開けることが多いようです。
ホームホワイトニングの使用は1週間は避けるようにしましょう。
ホームホワイトニングでは、薬剤が長時間お口の中にある状態のため、傷口に付いてしてしまう可能性が高まります。
また、歯に付いたホワイトニング薬剤を取り除こうと強いぶくぶくうがいをしてしまうと、上記でご紹介した「血餅」がとれてしまうかもしれません。
マウスピースのフチが傷口にあたることを避けるために、抜歯前に作成したマウスピースを抜歯後に使用するときは、使用が可能かどうか歯科医院で確認してもらいましょう。
親知らずの抜歯後すぐに歯を白くしなければならない事情がある場合は、親知らずを抜歯する前にホワイトニングを行うほうが良いでしょう。
歯医者さんの注意事項を守って、痛みをなるべく回避しよう!
「親知らず」は抜歯するのも緊張しがちですが、抜歯後も油断せずに歯医者さんの言うことをきちんと守ることが痛みを回避する近道です。
親知らずは20歳前後に生えてくることが多いですが、抜歯が怖いからといって放置しておくと、痛みが出たり、腫れ、口臭の原因になることも。
親知らずの生え方によっては周りの歯や骨に影響を与える、手前の歯との間に虫歯ができる、高齢になるにつれ歯と骨がくっついて抜歯が困難になることもあるそうです。
痛みが出ている時の抜歯は炎症が起きているため麻酔が効きづらくなります。親知らずが生えてきたのを確認できたら、早めに歯医者さんで抜歯の必要性を確認してもらいましょう。
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