歯のセルフケア

市販グッズを使用したセルフホワイトニングで歯は白くなる?

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ドラックストアで販売されている市販のホワイトニンググッズは手軽でリーズナブルなのがメリットですが、本当にホワイトニング効果があるのか気になる人も多いのではないでしょうか。歯医者さんで行うホワイトニングとの違いや歯が黄ばむ原因、市販のホワイトニンググッズの特徴について触れながら、薬局で買えるセルフホワイトニングについてご紹介します。

市販のホワイトニング

歯が黄ばむ理由を知っておこう

歯を白くするには、歯の黄ばみの原因を知っておく必要があります。歯の黄ばみやくすみの原因は大きく分けて3つのタイプに分類することができます。

色素沈着

色素沈着はコーヒーや紅茶、赤ワインに含まれているポリフェノールや、カレーに含まれるターメリックなどが原因です。食材に含まれているポリフェノールが歯の表面を覆っている「ペリクル」というタンパク質と結びつくことで着色します。コーヒーや紅茶、赤ワインなどのポリフェノールを多く含んだ食べ物を頻繁に摂取すると、色素が蓄積しやすくなります。嗜好品を摂取する頻度が多いと、歯が黄ばみやすくなるともいえます。

タバコのヤニ

タバコに含まれているタールやニコチン、いわゆる「タバコのヤニ」も歯を黄ばませる原因のひとつです。タバコのヤニで部屋の壁紙が黄ばむように、歯の色も黄ばんでしまいます。タバコのヤニは粘度が高く、歯の表面にこびりつきやすいうえ、一度付着すると歯ブラシでは取り除くことが困難になります。

加齢

年齢を重ねると徐々に肌がくすむように、歯の色も歳をとると黄色く見えてきます。なぜなら、歯の表面のエナメル質が年齢とともに徐々に薄くなります。加えて、歯の内側にある黄色味かかった象牙質の厚みが増加して透けて見えてくるからです。加齢によって、相対的にエナメル質の厚みが薄くなり、厚みを増した象牙質が透けることで歯が段々と黄色く見えるというわけです。

歯医者さんと市販のホワイトニングの違いは?

歯医者さんのホワイトニングと市販のホワイトニンググッズの違いを知っている方は案外少ないのではないでしょうか。価格の差が大きい分、薬剤に含まれている成分も異なります。

歯医者さんのホワイトニングは薬剤の成分が違う

歯医者さんで使用しているホワイトニング材(薬剤)は、過酸化水素または過酸化尿素という薬剤が含まれています。歯の黄ばみを分解して白くするのです。

ただし、過酸化水素などの薬剤が含まれているホワイトニング材は歯医者さんでしか扱えません。そのため、市販のホワイトニンググッズには歯科用ホワイトニング剤と同じ成分を配合することができないのです。
市販のホワイトニンググッズには薬事法によって含有できる成分が規制されているため、ホワイトニング効果も限定的です。市販のホームホワイトニング剤には酸化チタンやポリリン酸などの成分が含まれていることが多いです。

市販のホワイトニンググッズの種類

ドラックストアの陳列棚には歯磨き粉やマウスウォッシュなど、様々なホワイトニング関連の商品が並んでいます。「選択肢がありすぎて、どれを選んでよいのかわからない」という方のために、市販のホワイトニンググッズを選ぶポイントをご紹介します。

市販のホワイトニンググッズは歯医者さんのホワイトニングのように、歯の色そのものを白く変化させることはできません。歯の表面に付着した着色汚れを除去して白さを出すことが主目的です。自宅で行うスペシャルケアとして、または日常生活の一部に取り入れながら、白い歯を手に入れましょう。

ホワイトニングケアを習慣化しやすい歯磨き粉タイプ

ホワイトニング用の歯磨き粉は種類が豊富で、普段の歯磨きに取り入れやすいことがメリットです。ホワイトニング用の歯磨き粉を選ぶ際は、以下の成分に着目するとよいでしょう。

ポリリン酸ナトリウム
ポリリン酸ナトリウムは歯の表面の汚れを除去して、歯の表面をコーティングする働きがあります。歯磨き粉として日常的に使用することで、歯の表面の汚れを浮かして取り除くだけでなく、汚れをつきにくくするコーティングの役割にも期待できます。

研磨剤
研磨剤は台所洗剤で例えるとクレンザーのようなものです。こびりついた着色汚れの除去に期待できますが、粒子が荒いと歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があることを覚えておきましょう。ゴシゴシ擦りすぎると歯の表面が傷つき、その傷に汚れが入り込むことでさらに着色汚れが目立ちやすくなります。研磨剤配合の歯磨き粉は着色汚れの部分のみに使用するか、または常用的な使用は控えた方がよいかもしれません。

ハイドロキシアパタイト
ハイドロキシアパタイトは歯のエナメル質に近い成分です。この成分により、歯面のミクロの傷を修復し、滑らかにすることで歯垢や着色汚れをつきにくくします。エナメル質の表層から溶け出したミネラルを補給し、初期虫歯を再石灰化する効果にも期待できるので、ホワイトニングだけでなく虫歯予防や初期虫歯の修復にも役立つでしょう。

口腔内の隅々まで届きやすい液体タイプ

液体タイプの多くは「液体歯磨き」として販売されています。液体を口に含み、ゆすいでから歯を磨きます。液体なので口腔内の隅々まで成分が行き届きやすく、歯磨き粉と同様に日常的に継続しやすいこともメリットのひとつ。商品によっては、ホワイトニングケアだけでなく口臭予防や歯周病ケアもカバーしてくれるものもありますよ。着色汚れを落とす即効性はありませんが、継続することで効果を感じられるかもしれません。

気になる部分をピンポイントで狙える消しゴムタイプ

消しゴムタイプの多くは研磨剤が含まれているシリコンでできています。小さな消しゴムタイプやポイント使いに便利なスティックタイプも販売されており、歯の表面をこすることで着色汚れを落とします。ピンポイントで部分的な汚れを狙えるところが便利ですが、強く磨きすぎるのはNGです。研磨剤が含まれているので、歯の表面を傷つける可能性があることを覚えておきましょう。

着色汚れを集中ケアできるパック・シールタイプ

パック・シールタイプはお肌のシートパックのように、一定時間歯の表面にシートを張り付けて使います。歯面に直接成分を浸透させることができるので、汚れに集中ケアできることがメリットです。ただし、歯並びによってはシートが均一に張れないことで、仕上がりにムラがでるかもしれません。

シートをはがしたあとで歯磨きをするタイプやシートごとブラッシングするタイプ、シートをはがしたあとの歯磨き不要のタイプもあります。パッケージをしっかり読んで使用方法を確認しましょう。

まとめ

歯医者さんのホワイトニングは専門的な機械やホワイトニング効果を期待できる濃度で薬剤を使用できるので、ホワイトニング効果を実感しやすいことが特徴です。歯の色素を分解して歯の色そのものを白く変化させるのは、歯医者さんの専門的なホワイトニングだからできること。高額になるのも頷けます。
市販のホワイトニンググッズは着色汚れを落として本来の歯の色を取り戻すことが目的です。「歯の色そのものは白くならない」ということを今一度理解しておきましょう。
だからといって、市販のホワイトニンググッズはまったく効果がないわけではありません。使い方によっては、コスパ良く美しい歯を継続することも可能でしょう。歯医者さんのホワイトニング後のセルフケアとして市販のグッズを取り入れれば、着色汚れを防ぎきれいな状態をキープすることも可能です。
コスパが良いので無理なく継続できるうえ、ライフスタイルの一部に取り入れることも簡単ですよ。市販のホワイトニングを上手に取り入れて美しい口元を手に入れてくださいね。

※治療結果は患者様によって個人差があります。

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