「虫歯」の症状は同じ段階を踏んで進んでいきますが、その進行のスピードも全ての虫歯で同じとは限らないようです。
「虫歯の進行度で、症状と治療法はどう違う?」に引き続いて、虫歯のタイプの違いやフッ素を使った虫歯予防について、歯医者さんに聞いてみました!
Q.進行の遅い虫歯とは、どんな虫歯ですか?
虫歯にも炎症などと同じように慢性型のものと急性型のものがあります。
症状の進行の遅い虫歯は、慢性型の虫歯といわれます。
慢性型の虫歯は成人に多く見られ、進行が緩やかで虫歯の進行度C1からC2の状態が長期間(場合によ っては何年も)続きます。
C1の場合はフッ素塗布などを行い経過を見る事が多いですが、C2で実質欠損(穴が開いたり欠けたりしている状態)がある場合は削って詰め物をする事がほとんどです。
※虫歯の進行度についてはこちら・・・虫歯の進行度で、症状と治療法はどう違う?
Q.進行の早い虫歯とは、どんな虫歯ですか?
乳歯や若年者の永久歯に多く見られ、急速に進行する虫歯を急性型の虫歯といいいます。
C1からC2そしてC3に急速に進行するので、早急な治療が必要になります。
神経を失った歯は症状が再発したりエナメル質がもろくなるので、C3まで進行する前の治療が重要になります。
Q.フッ素塗布をしたら、虫歯を予防できるのですか?
フッ素は虫歯を予防したり、ごく初期の虫歯を再石灰化により治癒させたりするはたらきがあります。
虫歯は虫歯菌が生産する酸により歯が溶かされる病気であり、フッ素は酸の生成を抑制し、溶かされたエナメル質の石灰化も助け、歯質を強化するので、虫歯予防に役立つ物質です。
この2016年春よりフッ素塗布が保険の適用となりましたので、今までよりも、より手軽に歯科医院でフッ素塗布が受けられるようになりました。ただしこれは誰でも受けられるわけではなく、虫歯の状態がC1で、エナメル質に白濁が生じている歯に限るという条件付きになります。
フッ素は虫歯予防に役立つ物質ですが、虫歯予防に一番重要なのは「歯磨き」です。
歯磨きによっていかに歯垢を落とすかという事が大切ですので、フッ素塗布はあくまで補助的なものであるとお考え下さい。
自分の歯の状態をしっかり把握することが、健康な歯への近道
自分の虫歯がどんなタイプで、どんなステージにあって、どんな治療が必要なのか知っていれば、治療やセルフケアに対する心構えが違ってきそうですね。
虫歯の治療は、歯医者さんで削って詰めてで終わりではありません。虫歯の治療前も治療後も、自分でしっかり歯磨きをするという毎日のデンタルケアが大切です。
歯医者さんではされるがままに口を開けて治療を受けるだけでなく、先生の説明をよく聞いて、自分の歯と口の健康状態をしっかり把握しておきましょう!
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