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もえさん(東京都)の相談

カテゴリ:ブリッジについて

現在、海外に住んでおりましてこちらの歯医者に通院しております。
前歯から両サイド左右の歯をそれぞれ治療をしてもらっています。
両方ともセラミックを被せることになったのですが、内側がシルバーのものをすすめられました。
ネットなどで確認すると歯茎が黒くなる恐れがあると書いてあるので黒くならない方法にして欲しいとお願いしたところ、内側をゴールドにすると言われました。
シルバーのものに比べると倍の値段がします。
土台は歯がわりと残っているのでシルバーでも歯茎には影響がないと言われました。
実際には土台がシルバーでセラミックの内側がゴールドのものでしたら歯茎は黒くなることはないのでしょうか?
けして安い治療ではないのではっきりとしたことが知りたいので、どうぞよろしくお願いします。

もえさんのご質問にお答えする前に、歯茎の黒ずみについては多くの方からご相談を受けますので黒ずみの原因についてご説明いたします。
1)歯肉が下がる(退縮)ことにより変色した歯が見えるようになった時。
歯は神経を抜くと時間とともに変色いたします。歯肉は加齢により変化いたします。(10代から22.3歳ごろまでが変化が大きい)
2)変色した歯根が歯肉を透過して見えるようになった時。(日本人の歯肉は薄い人が多い)
3)歯とクラウンの境目(マージン部)が虫歯になった時。
フィットしていないなクラウンが装着されていたり清掃不良によりおこります。また、フィツトしていないクラウンのため歯肉が腫脹していると黒ずんで見えることもあります。
4)クラウンのマージン部の金属が見えるとき。
歯科医の切削(支台形成)不備や技工工程の不備により金属が一部が露出すると黒く見えます。また、金属イオンが溶け出し歯肉に黒い刺青をしたような状態になることもあります。(ニッケル、コバルト、クロム系の合金に多く見られます。) 
以上が主な原因です。

もえさんのご質問にうつります。
金属にセラミックスを焼き付けたクラウンに使用する合金としては貴金属系(金、白金、パラジュウムを主とした合金、純金に近いもの、チタンなど)と賎金属(ニッケル、クロム、コバルトを主とした合金)に大別されます。
もえさんの言うシルバーとは銀色の合金ではないでしょうか?上記のうち純金に近いもの以外はほとんどのものが銀色です。一部には金色をした合金もありますが。
金色より銀色の方が歯肉に対して色は目立ちますが、クラウンが削った土台にフィツトしていれば黒ずみが目立つことはありません。
ただし、賎金属系のものは酸化(サビ)し易いので避けたほうが良いと思います。内側がゴールドのクラウン(多分、金箔のようなもの使ったものか、AGCと言う特殊なもの)ですと、2倍も治療費がかかるとのことですので、もしご心配ならシルバー系のクラウンの外側(見える側)の歯肉に接するところだけセラミックで製作することも出来ますので、先生に相談されたらいかがでしようか。
説明をまとめてみますと、金属を使用したクラウンを用いても、歯科医側の診療が基本どうり行なわれていればほとんど黒ずむことはありません。
ゴールドでもオールセラミックスクラウンでもフィットしていなかったり、歯肉の変化により変色した土台となる歯が見えてくれば同じことです。大切なことはいかに土台となる歯を変色させないかとフィツトしたクラウンを装着するかまた、健康な歯肉を維持させるかです。
まず、先生にもう一度詳しく説明を受け納得したうえで治療をうけてください。
*審美歯科ネットの治療の説明の項の審美歯科症例写真集のもっと見るの中に「セラミックスクラウンと歯肉の境目の黒ずみによる審美不良について」で写真を掲載して説明してありますので参考までにご覧下さい。



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